月島で営業してきたコミュニティスペース「セコリ荘」は、昨日の営業をもってしばらく長い春休みとさせていただいて、今日からキャンピングカーに乗り込んで各地のものづくりをめぐる旅に出発します。

 

セコリ荘というのは月島にある築90年の古民家を改装した小さなスペースで、週末のみの営業では、おでん屋、各地の商品や素材の展示販売、ものづくりの体験イベント、交流会、食のイベントなど多岐に渡ってモノゴトを展開してきました。

革

 

閉じたコミュニティをつくるのではなく、衣食住にまつわるものづくりを軸に自由に感情や出来事を共有できる場を目指してきました。

 

ガレージ

 

平日は新幹線や夜行バスで各地のものづくりの現場を訪れていたので、出逢った各地の作り手さんの素材や商品をセコリ荘でご紹介してきました。週ごとにさまざまな生産現場を訪問取材するのは、制限との戦いです。訪れた日に連鎖する工房や工場さんをご紹介していただいても、追加で取材を入れることは難しいですし、もっとお話を聞きたくても、帰りの新幹線の時刻を忘れるわけにはいかないので。地域に根ざした記者でない限り、この時の「また来ます」のリアリティのなさは工場や工房さんが一番わかっているかもしれないです。

 

取材

 

夜行バスというのは地方取材との相性が良くて、次の日に予定があってもぎりぎりまで取材を続けて、時にはお酒の場を経由して23時前後のバスに乗り込めば、朝には東京に戻ってこれます。

 

それでもなにより、ものづくりの取材は人で、人は地域と結びつき、地域は歴史と結びついて独特の風土や文化、そしてものづくりの形を形成しているものなので、取材にひとまずのピリオドを打つのは記者次第です。

 

仮に1ヶ月の密着取材をして、それを全て文章や写真や動画といった情報にしても、

読者や使い手は混乱してしまうので、大部分は記者の中に留まるものなのかもしれないです。けれど、どこまで深く体感と理解をしたかで記事の構成や温度や色や深みに反映していくので、時間の限り取材の努力をするのは重要なことです。といっても貴重なお仕事の時間を割いてもらうので、時間との戦いなのは変わらないですが。

写真工場

 

そんな想いがあり、僕はものづくりの背景をより深く体感して理解したいし、さらにその空気の中で執筆までできたらいいなぁと思い、地方取材を最高に助けてくれるキャンピングカーで作り手の現場をまわることにしました。

01
ものづくりの背景のさまざまな景色を紹介したいという意味で「セコリ百景」。

読者の方々はものづくりの景色に共感を持っていただけたら商品を購入できたり、その地に訪れて生産者の方と交流する機会があったり、ものづくりそのものに参加する仕組みも追加されていく予定です。

 

キャンピングカーもサイトも今日から出発します。

国内のものづくりとしっかり向き合い、ゆっくり育てていこうと思っていますので、よろしくお願いします。

 

(宮浦晋哉)

 


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宮浦
宮浦 晋哉

セコリギャラリー主宰日本のものづくりの創出と発展を目指し「Secori Gallery」を始動。産地を回りながら、書籍制作、イベントの企画運営、製品開発、ディレクションなどに携わる。コミュニティスペース「セコリ荘」を運営しながら、生地のショールームも展開。