「セコリ百景」誕生のきっかけを作った人物がいます。

国内最大の綿織物の産地である、兵庫県の真ん中あたりにある西脇市の産地企業でデザイナーとして活躍する村田という男です。

西脇は四方を山々で囲まれ、一級河川が走る豊かな自然の中で、国内最大級の繊維産地として栄えてきました。すごく気持ちの良い場所で、僕も過去に10回ほど訪問しました。

_MG_6905

村田君は、東京を離れ、2012年に西脇市に移住。

産地の強みを活かしてシャツやストールを作る「hatsutoki」という産地発のブランドでデザインをしています。着る人を包み込んでくれるような温かさがあります。

_MG_7641-Edit-2

できあがる商品には、その地域の風土や携わる人の想いが織り込まれてきます。hatsutokiのテキスタイルのデザインをする小野さんと村田君です。
hatsutokiらしいツーショットだなぁと思いました。

振り返ること、2013年春。たまたま東京に帰ってきていた村田君が、

帰国したての僕と、起業前のブライトログの大滝さんを引き合せてくれたのです。不思議な出逢いでしたが、それをきっかけに、ITの企画ノウハウのあるブライトログとローカルに活動をしていたSecori Galleryが協同することになり、月日を経て2015年にセコリ百景は誕生しました。

その経緯もあり、セコリ百景の最初のステップで是非村田氏とコラボレーションをしたかったのです。

hatsutokiの特徴である、優しい風合いを活かして、使う人を選ばない色合いで、特製ストールを2パターン制作してもらうことになりました。

_MG_7515

特に村田君が絶賛している“極細の糸”を使って織ってもらうことになりました。

この極細糸への糊付けや織り上げるまでのノウハウが西脇にはいっぱい詰まっています。

西脇では生地を織る前に、糸を染めます。

織りより先に糸を染めるので、“先染め”と呼びます。円滑に織りあげる為に糸に糊を付けます。それから糸を織るための経糸(たていと)を作ります。数千本の経糸を専用の機械にセッティングしていきます。

村田君は僕らと打ち合わせを重ね、特製ストールの制作に入ってくれました。

_MG_7501

この時に柄糸を入れることで、ストライプやチェックという柄を作っていきます。ピンっと張られた糸に直角に緯糸(よこいと)が交差することで生地が少しずつ織られていきます。

緯糸の色や密度で柄の表情が変わってきます。

hatsutokiは現場での職人さんとの対話をとにかく大切にしています。
工場内では機械が激しく動いているので、会話が成立しているだけで驚きです。

_MG_7747_1000px

糸を作る職人さん、染める職人さん、糊を付ける職人さん、経糸を作る職人さん、デザイナーさん、加工する職人さん、検反する職人さん、

西脇の多くの職人さんの手を渡り、ストールが産声をあげました。

極細の糸がきめ細かく織られていて、シルクライクな肌触りと上品な光沢感。細番手のコットンならではの日常使いのストールです。

hatsutokiとセコリ百景の特製ストールは数量限定で、下記のクラウドファンディングという応援サイトでも先行30本のオーダーを受け付けています。

是非試してみてください。

_MG_8262

_MG_8250


作者情報(一覧を見る)
宮浦
宮浦 晋哉

セコリギャラリー主宰日本のものづくりの創出と発展を目指し「Secori Gallery」を始動。産地を回りながら、書籍制作、イベントの企画運営、製品開発、ディレクションなどに携わる。コミュニティスペース「セコリ荘」を運営しながら、生地のショールームも展開。